フィリピンの紙幣には、その国の歴史や文化、自然の豊かさが反映されています。
旅行者にとって、紙幣を理解することは、現地での生活をスムーズにするだけでなく、フィリピンの魅力をより深く知る手助けにもなります。
本記事では、フィリピンの紙幣について詳しく解説し、そのデザインや価値についてご紹介します。
フィリピンの紙幣の基本情報
フィリピンの紙幣の基本情報について解説します。
フィリピンの通貨単位と歴史
フィリピンの通貨単位はフィリピンペソ（PHP）です。
フィリピンペソの歴史は、スペイン植民地時代に遡り、ペソはスペインの「peso de ocho reales」（8レアルの重さ）に由来します。
フィリピンは独立後、独自の紙幣を発行し、現在のフィリピン中央銀行（Bangko Sentral ng Pilipinas）が管理しています。
紙幣の種類と価値
フィリピンの紙幣には、
・20ペソ
・50ペソ
・100ペソ
・500ペソ
・1000ペソ
の6種類があります。
各紙幣は異なる色とデザインが施されており、日常生活の中で広く使われています。
特に500ペソや1000ペソは高額紙幣として大きな取引に使われることが多いです。
フィリピンの紙幣の一覧
フィリピンの紙幣には、
・20ペソ
・50ペソ
・100ペソ
・500ペソ
・1000ペソ
の6種類があります。
それぞれの紙幣について解説します。
20ペソ
最小額の紙幣であり、日常の小額取引に広く使用されています。
多く使われているのか、ボロボロになっている紙幣を良く見ます。
現在は、20ペソ硬貨が発行されて、ボロボロになる心配はへりましたが、20ペソ硬貨は大きくて重いのでかさばるのが難点です。
20ペソ紙幣の表面にはフィリピンの革命家エミリオ・アギナルドが描かれています。
裏面には、バナウェの棚田とコルディレラの棚田群が描かれており、フィリピンの農業と自然の美しさを表現しています。
黄色を基調としたデザインが特徴です。
50ペソ
小額取引での使用頻度が高い紙幣です。
50ペソ紙幣の表面には、フィリピン革命のリーダーであり、タガログ共和国の大統領でもあったセルヒオ・オスメニャが描かれています。
裏面には、ビサヤ地域にあるタリサイの歴史的な家屋とマリノ家の肖像が描かれています。
赤色を基調としたデザインが特徴です。
100ペソ
中額紙幣として日常の幅広い取引に使用されます。
個人的には100ペソが一番使用率が高いです。
100ペソ紙幣の表面には、フィリピンの革命家マヌエル・ロハスが描かれています。
裏面には、マヨン火山とフィリピン独立宣言が行われたバリオバグンバヤンの場面が描かれています。
紫色を基調としたデザインが特徴です。
200ペソ
比較的珍しい紙幣で、特定の取引や銀行での取引で使用されることが多いです。
200ペソ紙幣は、少し珍しく、あまり見ることがありません。
旅行などの記念で持ち帰りたい人は、200ペソ紙幣に出会ったらキープしておくと良いでしょう。
200ペソ紙幣の表面には、元フィリピン大統領のディオスダド・マカパガルが描かれています。
裏面には、バリオバグンバヤンの歴史的なタール火山とカセソンメモリアルサークルが描かれています。
緑色を基調としたデザインが特徴です。
500ペソ
高額紙幣として、重要な取引や高額の支払いで使用されることが多いです。
表面には、フィリピンの独立運動の英雄であるベニグノ・アキノ・ジュニアと彼の妻、元大統領のコラソン・アキノが描かれています。
裏面には、プエルト・プリンセサ地下河川国立公園とボホール島のチョコレートヒルズが描かれています。
黄色を基調としたデザインが特徴です。
1000ペソ
最高額の紙幣であり、高額な取引や銀行での使用が中心です。
1000ペソが最高額の紙幣なので、ちょっと高価な買い物をするときは、1000ペソの束で支払うことが多いです。
フィリピンペソのなかで最高額紙幣ですが、金額的にはあまり大きくないので財布にかさばってしまうのが難点です。
1000ペソ表面には、フィリピン独立運動の英雄であるホセ・アバディラ、ビセンテ・リム、ホセファ・リザールが描かれています。
裏面には、タール火山とパガサのフィリピン地図、カンロン山脈国立公園が描かれています。
青色を基調としたデザインが特徴です。
紙幣のデザインとその意味
フィリピンで使われている紙幣のデザインについて解説します。
紙幣に描かれた歴史的な人物
フィリピンの紙幣には、国の歴史に影響を与えた重要な人物が描かれています。
例えば、500ペソ紙幣には、独立運動の英雄であるベニグノ・アキノ・ジュニアと彼の妻、元大統領のコラソン・アキノが描かれています。
これにより、フィリピンの歴史的な背景が伺えます。
紙幣に描かれた文化的・自然的な要素
紙幣の裏面には、フィリピンの自然の美しさや文化的な遺産が描かれています。
例えば、1000ペソ紙幣には、タール湖や世界遺産のコルディレラの棚田が描かれています。
これらのデザインは、フィリピンの観光地や文化的価値を強調しています。
フィリピン紙幣の防犯機能
フィリピン紙幣の防犯機能について解説します。
私は、フィリピンで10年暮らして、偽物には出会ったことはありません。
現在は紙幣の防犯技術も向上し、偽物なども減っているのかもしれませんが、注意は必要です。
偽造防止技術の概要
フィリピンの紙幣には、偽造防止のための技術が導入されています。
ホログラム、特殊インク、水印、セキュリティ糸など、多様な技術が使用されており、これらは紙幣が偽物でないかを判断する重要なポイントとなっています。
紙幣の見分け方と注意点
フィリピン紙幣の偽造を見分けるためには、防犯機能を確認することが重要です。
誰でも簡単に確認できるのは、紙幣を光に透かして水印を確認したり、ホログラムの変化を確認することです。
普段の生活や旅行では特に気にする必要はありませんが、興味を持ってみてみると面白いですよ。
まとめ
フィリピンの紙幣は、そのデザインや価値を通じて国の歴史や文化を伝えています。
旅行者としてフィリピンを訪れる際には、紙幣の特徴やセキュリティ機能を理解しておくことで、安全かつ快適に過ごすことができます。
フィリピンの紙幣を手に取って、その美しいデザインと歴史を楽しんでみてください。
